起業するにあたり、法人の決算月をいつにするか迷われるのではないでしょうか?
個人事業の場合は12月ですが、法人の場合は設立から1年以内で自由に決めることができます。
この決算月により、業績や資金繰りに大きな影響を与えて、納税額にも差が生じることがあります。
しっかりした方針をもって決算月を決定された方が良いと思います。
決算月の決め方
日本の決算月は3月決算が圧倒的に多く、約20%の法人が3月決算を選択しているようです。日本の官公庁の会計年度が4月~3月としている影響が大きいのかもしれませんが、3月決算にこだわる必要はありません。
- 売上のピークを期首に持ってくる
売上の季節変動がある業種の場合、売上のピークとなる月を期首にすることにより、節税対策などを1年間かけて行うことができます。
- 税務調査の対策として
数年おきに税務署の調査があります。その調査が入るタイミングですが、2月~5月の決算法人は秋(7月~12月)に調査に入ることが多く、6月~1月決算法人は春(1月~6月)に入ることが多いです。この秋と春の調査では、秋(7月~12月)の方が長引くとされています。理由としましては、税務署の職員の人事異動が7月初旬に行われるため、7月以降の調査は時間を掛けてじっくりと行われることが多いようです。反対に春(1月~6月)に入る調査はなるべく6月末までに終了しようとしますので、調査の期間が短くて済む傾向にあるようです。
あくまで上記の「税務調査が入るタイミング」は原則であり、例外もありますのでご了承ください。
- 繁忙期を考慮する
決算月の2か月後が申告月(納税月)となります。この期間は資料をまとめたり、税理士との打ち合わせなどで時間が必要となってきます。「売上のピークを期首に持ってくる」と相反するかもしれませんが、自社の繁忙期を避けることも重要です。
- 税理士事務所の繁忙期を避ける
決算月が多いのは3月・9月・12月です。それぞれの申告期限(納税期限)は2か月後の5月・11月・2月となります。特に2月は個人事業主の所得税確定申告時期(申告期限:3月15日)と重なるため、税理士事務所の繁忙期となります。税理士事務所ごとに対策を講じて、しっかりと対応させていただく体制を整える努力はしていますが、もし自社の状況を考慮して、この時期を外すことができれば、余裕を持った対応を受けれると思います。
まとめ
いかがでしょうか?決算月決定の参考にしていただければ幸いです。決算月を変更することも可能ですので、貴社に合った決算月を見つけていただければと思います。(決算月の変更は登記事項ではありませんので、登記代などは不要です。税務署等へは異動届の提出が必要ですので、異動届出書の提出を税理士へ依頼する場合は、手数料が少し発生するかもしれません。)
【補足】決算月を変更する手順
- 臨時株主総会を開催して「定款」の変更を決議
- 異動届出書などを税務署等へ提出
※本記事は2024年(令和6年)7月時点の情報です。法令改正等により変更される場合があります。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談のうえ行うか、十分に内容を検討のうえ実行してください。本情報の利用により損害が発生することがあっても、筆者及び当事務所は一切責任を負いかねますのでご了承下さい。

