起業すると色々と税金が発生します。会社員時代には給与から天引きされるようなものもあり、ご自身で税金を支払っていた感覚はあまりなかったかもしれません。全てを知ることは難しいかもしれませんが、例えば国税である法人税、消費税、印紙税や地方税である住民税、事業税、固定資産税があります。今回ご紹介する税金の概要だけでもご理解いただければと思います。
国税
法人税
法人税は事業年度の所得(利益)に課される税金です。法人税は管轄の税務署へ【確定申告】をして納付することになりますが、計算方法が複雑であるため、税理士に依頼される方が多いです。
青色申告をすると優遇を受けることができます。(当期発生した赤字(欠損金)を翌期以降に黒字が出た場合に相殺できる、30万円未満の減価償却資産を全額当期の損金(費用)にできる 等)
消費税
消費税は、事業を進める上で、商品やサービスの消費活動に課税される税金です。
原則として売上の「受け取った消費税」から、仕入や経費の「支払った消費税」を差し引いて納税します。(一定の売上規模の場合、受け取った消費税に一定のみなし仕入率を乗じた金額を「支払った消費税」とみなす簡易な計算方法も選択できます。)
なお、2023年(令和5年)10月に開始されたインボイス制度により、対応が大きく変化したのがこの消費税です。今まで納税義務が免除されていた法人が、インボイス制度に対応して適格請求書発行事業者として登録した場合には、その登録した日以後は消費税の納税義務が生じることとなりました。
印紙税
契約書や領収書などの一定の文書を作成した場合に課税される税金です。印紙税が課税される文書や金額は国税庁HP「印紙税額一覧表」(令和6年4月1日以降適用分)【R6年4月】をご参照ください。
税務調査時に収入印紙の貼り忘れが発覚した場合は、過怠税が課されるため注意が必要です。
地方税
法人住民税
法人住民税は、市町村民税と都道府県民税とに分かれます。
法人税の額に応じて課税される【法人税割】と資本金や従業員数に応じて課税される【均等割】があります。
法人税割は赤字の年は0円となりますが、均等割は赤字でも納税する必要があります(地域により差がありますが、都道府県分と市町村分合わせて最低7万円の納税が必要です。)
市町村民税分は管轄の市町村へ、都道府県民税分は法人事業税と合わせて管轄の都道府県民事務所へ申告が必要です。
法人事業税
法人事業税は事業年度の所得(利益)に課される税金です。税率は各都道府県によって異なります。
納税した法人事業税は、法人税を申告する時の書類で調整することにより、所得(利益)を減らすことができます。
法人事業税は法人住民税の都道府県民税分と合わせて、管轄の都道府県税事務所へ申告が必要です。
固定資産税及び償却資産税
毎年1月1日に土地、建物、事業のために用いることができる機械・器具・備品等を有する場合に課税されます。
- 固定資産税 1月1日に所有している土地や建物に対して課税されます。所在地の市町村が課税してきます。
- 償却資産税 1月1日に所有している事業のために用いることができる機械・器具・備品等に対して課税されます。1月1日に所有している市町村へ申告が必要です。(申告期限は1月末日です)
その他の税金
源泉所得税(国税)
従業員への給与支払い時に、所得税を源泉徴収して国に納付する必要があります。
給与の他にも、税理士・弁護士などへの報酬やデザイン報酬、原稿料の支払いをする際にも所得税を源泉徴収して国に納付する必要があります。
登録免許税(国税)
法人設立時や役員変更、本店移転時等に登記を行う必要があり、その際に登録免許税を納付する必要があります。
法人設立登記の税額は、資本金の額の7/1,000となります。但し、株式会社の場合15万円に満たないときは申請件数1件につき15万円、合同会社の場合6万円に満たないときは申請件数1件につき6万円となります。
その他の税額につきましては、国税庁HP「登録免許税の税額表」をご参照ください。
まとめ
起業後に納税する税金はいくつもあります。誤って滞納をした場合は、延滞税(延滞金)を支払わなければならず、融資の際に不利になることもあり得ます。もしご自身では難しいと感じられた場合は、お早めにご相談・ご依頼をいただければと思います。
お問い合わせ先 京都府長岡京市 佐藤税理士事務所
※本記事は2024年(令和6年)6月時点の情報です。法令改正等により変更される場合があります。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行うか、十分に内容を検討のうえ実行してください。本情報の利用により損害が発生することがあっても、筆者及び当事務所は一切責任を負いかねますのでご了承下さい。

